令和3年の節分祭におけるご報告

日頃より、三谷八幡神社への崇敬を賜りまして、誠にありがとうございます。


2021年も、早いもので2月を迎えました。

気温も少しずつ10℃を超える日が増えており、自然界では春を迎えるための準備が着々と進んでいるように感じられます。


さて。今年は暦の関係で、2月3日が「立春」となる大変珍しい年です。

したがって、その前日である2月2日が暦における「冬」と「春」の季節を分ける日――いわゆる「節分」となります。

これは、実に124年ぶりのこと……。私たちの一生の中でも、またとない機会であったわけですね!

三谷八幡神社においても、この節分祭を謹んで斎行いたしました。

「立春」とは、春――すなわち、旧暦における新しい年の始まりとも言える大切な節目でもあります。

つまり節分祭の意味とは、季節が冬から春に変わろうという節目で、日本では「鬼」としても表現されてきた「疫病」を追い払い、あらゆる「災厄」を祓い清めるということにあるのです。

今まさに、コロナ禍で多くの人が苦しむ世の中においては、非常に大きな意味のある祭祀と言えるのではないでしょうか。


いつものように御神饌をお供えし、御神前に祈りを捧げたのち、境内で「追儺(ついな)神事」と呼ばれる豆撒きの行事も行いました。

神職と氏子総代会の皆様にもご協力いただき、この三谷八幡神社の氏子地域一帯や、氏子崇敬者の皆様の厄祓いと疫病退散を願って、拝殿回廊から四方八方に元気よく豆を撒きます。

御神前にお供えした豆を使わせていただきましたが、そもそもなぜ「豆」を撒くのかと言いますと、豆はお米などの穀物と同様に古来より神聖な食べ物とされ、「魔を滅する=魔滅」という意味も込められているためです。


この日は朝から雨模様であったにもかかわらず、この節分祭を行う頃には空を覆っていた雲も晴れ、青空と日の光が境内に差し込んできました。

このような様子には、朝の雨もまさしく「天からの禊雨」であったと思わずにはいられません。


一つひとつの神事を通じて、この世における祈りや皆様の願い事を神様につなげる架け橋のお役目を、三谷八幡神社は大切に執り行っていきたいと考えております。

今後も、年間を通じてさまざまな祭祀を粛々と斎行してまいりますので、引き続き皆様のご参拝と変わらぬ崇敬を、何卒よろしくお願い申し上げます。


三谷八幡神社 社務所


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