ドイツ交換交流生の神社訪問のご報告
日頃より、三谷八幡神社への崇敬を賜りまして、誠にありがとうございます。
寒さが身に染みて厳しい季節ではありますが、そんな日に降り注ぐ陽の光はいつもより暖かく感じられ、ホッと安心するような気持ちになります。
植物たちも、そんなぬくもりを感じながら、春に向けた準備を行っているのでしょうか。
三谷八幡神社の境内には白梅と紅梅がありますが、鳥居横の白梅は早くも花盛りで、紅梅も可愛らしい蕾を膨らませています。
さて、今回は令和5年の1月29日(日)に当社で開催されました、【2023年度ドイツ交換交流受入・三谷八幡神社訪問「日本の宗教観」】についてご報告いたします。
こちらは昨年の8月に引き続き、公益財団法人・小山台教育財団様より二度目のご依頼をいただき、開催の運びとなりました。
今回は、ドイツ人留学生を中心に、ドイツで交換交流を行った日本人の学生さんと一緒に、神道の文化や神社について知っていただく機会を用意させていただきました。
「神道について学び、ドイツ・ヨーロッパの宗教と比較しながら、日本人の文化風習・生活に根付く宗教観・考え方を理解する」というテーマに沿って、実際に神社で参拝作法を体験していただき、宮司の講話などを通じて日本の神道について知っていただけるように努めました。
参拝作法は、神様の土地に足を踏み入れる際の礼儀とも言える「一礼して、鳥居をくぐる」ところからはじまり、手水舎で心身を清めること、参道の歩き方、拝殿前での拝礼方法などを一つひとつ説明しながら、皆様にも実践していただきました。
ドイツ人留学生の方には、日本人の学生さんたちが神職の言葉をその都度通訳してくださったことで、より丁寧な異文化交流が実現しており素晴らしかったです。
私たち神社職員も、一つひとつの作法について意味や理由をご説明しながら、少しでも深く神道の世界をご理解いただけるよう進めました。
➤境内の紹介
- 鳥居や手水舎の役割
- 参拝作法と意味
➤正式参拝
- 修祓(しゅばつ=祓い清めること)
- 祝詞奏上(のりとそうじょう=神様へ祈りを届けること)
- 玉串拝礼(たまぐしはいれい=神様へ捧げものをして拝礼すること)、他
➤神道とは
- 神社にお祀りされている神様について
- 日本の生活に根付いた文化風習
今回は特に、正式参拝を通じて、皆様に「神道の祭典を間近に体感していただくこと」を大切にしました。
御神前における祓い清めとはどのようなものなのか、宮司が神様へ祝詞を届ける様子、実際に玉串を捧げながら祈念する(願いを込めて祈る)こと――。
何事も、自分自身の体で「体験」し、心で「実感」することに勝る学びはありません。
きっと、それぞれの胸に、なにか感じることがあったのではないでしょうか。
皆様の通訳を挟みながら行った宮司による講話も、お一人おひとりが一生懸命耳を傾けてくださっており、職員一同うれしく思っておりました。
異なる宗教について理解するということは、おそらく、言葉で言うほど簡単なことではありません。
現に、世界では宗教の相違を発端とする争いが、今なお各地で続いています。
それでも、多神教であり教祖や教典の存在しない「神道」について知っていただけることは、あらゆるもの(やおよろず)に「神様」の存在を感じながら、日々を丁寧に生きてゆくことに繋がるのではないでしょうか。
他の宗教を否定や排除することのない懐の深さやおおらかさを含めて、当たり前に思えるようなことにも日々「感謝」を忘れない神道の心について、少しでもご理解いただけていれば幸いです。
(※掲載のご許可をいただいて、集合写真を載せております)
今回もご縁をいただき皆様のご参拝が実現しましたことに、当社御祭神はもとより、小山台教育財団の皆様とご参加の方々に改めて御礼申し上げます。
私共職員にとっても、世界の未来を担う意欲ある方々と触れ合いながら、日本における宗教・神道や神社についてお伝えできましたことは、とても光栄な機会でございました。
三谷八幡神社では、引き続きこのような機会を大切にしながら、ひとりでも多くの方に神道・神社・御祭神について知っていただけるよう、今後も神様にご奉仕してまいります。
早いもので、令和5年もあっという間に2月に入りました。
今後もさまざまな祭典が続きますので(※2月祭典のご案内はこちらから)、どなたさまも折々に、三谷八幡神社へご参拝いただければ幸いです。
三谷八幡神社 社務所
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